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二つの老い。

みなさん、こんにちは。

株式会社エクセルプラン 代表取締役の荒木秀夫です。

令和5年6月9日付西日本新聞朝刊に、

老朽化した分譲マンションの建て替えや修繕を促進する

制度見直しに関する記事が掲載されていました。

読まれた方も多いとは思います。

法制審議会(法相の諮問機関)の区分所有法制部会は、

建て替え決議の要件で現行の『所有者の5分の4の合意』を緩和し、

①4分の3に引き下げ、耐震性不足など建て替えを急ぐ事情があれば3分の2に。

②事情があれば4分の3に引き下げ。

の2案を示し、

更に大規模災害後、迅速な復興を図るための緩和策も盛り込んだとあります。

また、記事によると、

国土交通省の調査では、築40年以上の物件は

20年後の2041年末には425万戸に増えると推計するとの事。

マンションは、建物の老朽化と所有者の高齢化という

二つの老いが進み、管理不全に陥るケースの増加が懸念され、

合意要件の緩和を求める声があるそうです。

これは、ゆっくり議論している場合ではないなと思わされます。

ふと気になったので、

福岡市でのマンションの建て替え事例を調べてみました。

1⃣日本住宅公団「鳥飼住宅」(昭和31年竣工、福岡市初の分譲マンション)

 福岡市城南区鳥飼

 ⇩

 ライオンズガーデンシティ鳥飼(平成10年竣工)

2⃣日生西新コーポラス(昭和43年竣工、福岡市初の民間分譲マンション)

 福岡市早良区西新

 ⇩

 コスモ西新コートフォルム(平成15年竣工)

3⃣小笹団地50号・51号棟(昭和44・45年竣工、福岡県住宅供給公社初の分譲マンション)

 福岡市中央区小笹

 ⇩

 コスモ南公園(平成18年竣工)

4⃣下高宮住宅(昭和45年竣工、福岡市住宅供給公社初の分譲マンション)

 福岡市南区高宮

 ⇩

 プライムコート高宮(平成20年竣工)

他にもあると思いますが、

数的にはまだまだ少ないように思います。

記事の最後には、少数の反対者の意見もあり、

身寄りのない高齢者が、

収入は年金のみでまとまった持出資金は無いや、

「このままここで死なせてくれ」との意見もあると書かれています。

また専門家の意見として、

決議しても反対者がいる限りはトラブルのもとになり、

自治体との協力や、踏み込んだ対応が必要であるとあります。

他にも詳しい事が書かれていましたが、

気になった方はご自身で調べてみて下さい。

私が携わっている仕事に直結するような記事でしたので、

取り上げさせてもらいましたが、

難しい問題であり、考えさせられる記事でした。

現段階では案が示された状況で、

今後議論が続けられるようですので、

続報があれば、またここで取り上げたいと思います。